Integration: the Stranded Lightは非常に手の込んだ長編Modです。翻訳プロジェクトに関わる者としても是非沢山の方に遊んで頂きたい所ですが、「L.A.M.E.」と「RBP(Race Balancing Project)-full」が必要な為に導入をためらう方が多いように見受けられます。
日本のOblivionコミュニティでは「Beautifull People 2ch Edition(BP2ch)」またはその後継の「Modular Beautiful People 2ch-Edition(MBP2ch)」といったBP2ch系の種族追加Modが圧倒的に支持されていますが、これらと「RBP-full」とを共存させようとするとファイルの重複や互換性の問題が発生しますので、そういった点が余計にハードルを上げているのかも知れません。
ただ、上記のような問題はありながらも互換性における最大の問題である「グロ目(下図参照)」さえ回避出来れば、既存のBP2ch系環境の上からRBP-fullをインストールしてもさほどの問題は起きません(あくまで経験則ですが)。
このメモでは、既に構築済みのMBP2ch環境にRBP-fullを上書きインストールする前提で「グロ目」を回避する方法について簡単な解説をしたいと思います。なお、あくまで「こうやったら動いたよ」程度のものですので、100%の成功を保証するものではありません。ご自身でリスクを判断した上でご利用ください。
目はBP2ch系とRBPは目のメッシュの仕様が異なる為、対応するテクスチャの仕様も異なります。メッシュもテクスチャもBP2ch型同士、RBP同士であれば問題ないのですが、「メッシュ(BP2ch型) & テクスチャ(RBP)」あるいは「メッシュ(RBP) & テクスチャ(BP2ch型)」という組み合わせだと不整合が起きてしまう為、グロ目が発生します。
たとえばBP2ch系とRBPとには共通して「Data\Textures\Characters\Eyes\eyebrown.dds」という茶色の目のテクスチャが存在するのですが、下図を見て分かるように、その仕様は全く異なります。
「グロ目」を回避する為には目のメッシュとテクスチャをRBP形式に統一するか、あるいはBP2ch形式に統一するかのどちらかの作業が必要になります。しかし、BP2ch形式のメッシュでなければ実現不可能な「オッドアイ」なども存在しますので、BP2ch型に統一した方が宜しいかと思われます。
以上を踏まえると「グロ目」回避の作業手順は下記の通りとなります。
一連の作業は手作業では非常に時間が掛かりますので、効率化の為になるべくツールを用いて行います(一部手作業が必要な箇所もあります)。具体的な手順についてはは次項以降をお読み下さい。
RBP-fullのインストールにはespのみの「Race Balancing Project 10.52 [EV - English Version]」とメッシュやテクスチャ等のリソースをまとめた「Race Balancing Project 10.5 - installation files」の両方が必要です。
「グロ目」回避に当たってこれらのファイルを改変するので、上手く行かなかった場合に備えてバックアップを保存しておく事をお勧めします。
以下のツールが必要になります。ダウンロードしてインストールして下さい。インストール方法については各ツールのreadmeを参照願います。
RBPのinstallation filesを解凍し下記のファイルを全て削除します。
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Characters\Argonian\EyeLeftArgonian.nif
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Characters\Argonian\EyeLeftArgonian.tri
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Meshes\Characters\Argonian\EyeLeftArgonian.egm
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Meshes\Characters\Argonian\EyeRightArgonian.nif
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Meshes\Characters\Argonian\EyeRightArgonian.tri
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Meshes\Characters\Argonian\EyeRightArgonian.egm
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Meshes\Characters\Imperial\EyeLeftHuman.nif
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Meshes\Characters\Imperial\EyeLeftHuman.tri
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Meshes\Characters\Imperial\EyeLeftHuman.egm
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Meshes\Characters\Imperial\EyeRightHuman.nif
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Meshes\Characters\Imperial\EyeRightHuman.tri
00 Main Installation Files - install first!\Meshes\Meshes\Characters\Imperial\EyeRightHuman.egm
(この手順はBP2ch系の目の見え方が変わってしまっても気にしない場合には不要)
RBPのinstallation filesに存在する目のテクスチャ(dds)ファイルとBP2ch系でインストール済みの目のテクスチャファイルを比較し、「同じパスに格納される」「同名の.ddsファイル」をRBPのinstallation filesから削除します(下図参照)。
BAINを使用している方であれば、Conflictsタブからファイルを確認するのが効率的かも知れません(下図参照)。
RBP型の目のテクスチャファイルをBP2ch系に変換します。変換対象のテクスチャが格納されているフォルダは下記の通りです。
「00 Main Installation Files - install first!」フォルダ内では
textures\characters\Capucine\Aquamer\eyes(256x256 目1つ型)
textures\characters\Demon Eyes(512x512 目1つ型)
textures\characters\eyes(128x128 目1つ型 または 256x256 目1つ型)
textures\characters\eyes\elveons realistic eyes(256x256 目1つ型)
の4つのフォルダが対象となります。
オプションのテクスチャを導入する場合は「04 Capucine's Eye Textures - Centered - Optional」や「04 Capucine's Eye Textures - Old Version - Optional」にある
textures\characters\eyes(128x128 目1つ型 または 256x256 目1つ型)
フォルダに格納されたテクスチャも対象となります。
EyeConvを使うと「128x128 目1つ型」および「256x256 目1つ型」の目テクスチャをBP2ch型の「256x256 目2つ型」に一括変換する事が可能ですので、「textures\characters\Demon Eyes」内の512x512 1つ目型のテクスチャ以外はこれを活用して変換します。
以下の使用法は自己流ですので、もっと効率的な方法がありましたら各自で工夫して頂ければと思います。
textures\characters\Demon Eyesにある「512x512 目1つ型」テクスチャを変換する際は、上記(1)-(3)の手順を踏む前に、Paint.netなどのソフトで変換対象のテクスチャを256x256にリサイズしておくと良いでしょう(保存形式はDXT1で構いません)。
以上(A)-(C)で下処理を施したinstallation filesとesp群をまとめ、ObMMやBAINでインストールを行います。目以外のファイル競合が気になる方は、手順(B)に戻って目以外のリソースの重複をチェックしても良いでしょう。
以上でRBP-fullとBP2ch系との一応の共存は図れるはずです。誤りや改善すべき点等ありましたら、ぜひご助言を頂けると幸いです。